<私の釣り方>
1.ヘチスラ(主にタナ狙いに適している)

 @ 出会い 

   夏場のタナ狙いに効果を発揮、イ貝のツブを用いた内オモリ仕掛け。
   この釣法は、大阪の茅匠会、中武さんの目印を用いたスライダー釣法を、
   目印なしのヘチ釣りに用いた釣り方である。

   福岡のAMA、上田さんも内オモリを用いて釣果を上げている。

   鳥浜で知り合いになった三木さん、鈴木さんとの遠征で、中武さん、
   上田さんと直接お会いできた事が、私にとって幸運であった。

   当時、私はツブを用いたタナ釣りをマスターしようと思ってあれこれや
   ってた時期で、どうしても上手くアタリが取れず悩んでいた。

   福岡で行われたラブメイタの大会で、上田さんが、ツブが海中に沈む様
   子を仲間に見せていた。 

   私は何をしてるのか最初は解らなかったが、ツブを用いた時、オモリの
   打ち方や糸の張り方でツブの沈む様子が極端に違う事を見せていたのだ
   と後で解った。   

   実践で初めて目印を用いたスライダー釣法をやってみたのは熊本に行っ
   た時で、案内してくれた織田さんに手ほどきして頂いた。

   この実践のお陰で、ツブの落ち方、潮流への乗せ方が体験できた。
   神奈川に帰ってから、この感覚をヘチ釣りに用いたところ、思った以上
   の結果が得られ以後、静岡や他の場所でも試して効果がある事が解った。

 A 仕掛け   

   道色3号、ハリス1.7号〜2号、50cm70cm
   チヌ針4号〜5号、コイルオモリ
0.81.0
mm
 

テキスト ボックス:

図の様に、針のフトコロにコイルオモリを
 5〜8回程度巻く。

 潮が速い場合は、コイルオモリの太い物を
 使ったり、ガン玉を潰して足したりする。


・更にペンチなどでオモリを薄く潰す。

・ツブ(イ貝)は、長辺側の隙間に針を刺し、
 隙間ができた所に親指の爪(又は工具)を
 入れ、隙間を広げる。

・隙間に針のチモト側から貝の中に入れると
 貝が口を閉じる。
 
 針先を出した状態でも、出さない状態でも
 かまわない。

 針掛かりが悪い時は、針先を出した方が良
 いが、貝が口を開きやすい。

 B 釣り方

     予め狙うタナ分の糸を出し右上図の様にツブを潮に馴染ませた後、糸拭けを
     保ちながら沈めていく。
     止まるアタリがあるので、違和感を感じたり止まりがでたら、竿先で軽く聞くか
     又は即合わせてみる。

    <中武さんのスライダー釣法>

テキスト ボックス:   


2.直下狙い(主に深場やパイプ激流の潮裏狙いに適している)

 @ 出会い

   この釣り方は、だめいそ会長の金子さんに教わった釣り方で、流れの速いパイ
   プ堤防の
柱際を狙うのに優れた釣り方である。
   冬場の深場を狙う場合、柱際をキープする事がカギである。
   潮流を読み、適度なオモリで中層から底まで探っていく。

 A 仕掛け

   道色3号、ハリス1.7号〜2号、1m〜1.5m、
   チヌ針3号〜4号、ガン玉B〜2B。

    (a) 針を結んだ余り糸を1cm程度だし、そこにガン玉を、潮流を考慮して打つ。
       カニやエビなどに用いている、アタリが取りやすい。
       根掛かりしても、魚にくわえられてもハリスにキズが付かない。
       ガン玉の打ち変えが容易で、根掛かり時には大抵ガン玉だけが飛びハリ
       は無事。私が最もよく使っている仕掛け。

    (b) ハリにガン玉を打つ標準的な仕掛け。
        カニを使うときに用いている、アタリが取りやすい。 

    (c) ハリスにガン玉を打つ標準的な仕掛け。
       エビを使う時はガン玉をハリから15cm〜20cm 程度離してして打つ。

    (d) ルアー釣りなどで用いられるダウンショットリグを応用した仕掛け。
       これは2004年12月頃、大阪の松本さん(2004年 黒鯛工房関西チャンプ)
       から教わった仕掛け。
       主にエビを使う時に用いている、エビの動きが良く魚の食い込みが良さ
       そう。
       重いガン玉を付けてもエビの動きが良い。
       デメリットとしては、小さなアタリが取りにくい感じがする。


            (a)       (b)       (c)       (d)        
 
                   
    潮の流れに応じて2個打ったり、2Bを打ったり調整する。
    餌は大きいエビの尻掛け、小さいエビ2匹を背合わせで付ける。カニは尻差し。
 
 B 釣り方

   出来るだけ壁際や柱際に竿先を近づける、その状態で餌を徐々に落とし込んで
   いく。

   落とし方は、リールをサミングしながら、やや糸拭けが出来るくらいの速度で
   落とす。

   中層や着底寸前、又は着底直後にアタル事が多い。

    A.着底後、糸拭けをとり5秒くらいアタリ待つ。

    B.アタリが無ければ、竿先で軽く聞いてみる。

    C.それでもアタリが無いときはゆっくりと1m〜2m上げて、2〜3秒停止後、
     再び糸を
緩めて着底させ、A.B.を行う。アタリがなければ、場所を変えて再
     び落とし込む。


    D.アタリがあった場合、竿先で軽く聞き反応があれば思い切り合わせる。
     深場の場合、ナイロン系の糸は伸びるので強い合わせが必要。
     掛けた後も追い合わせを入れて、確実に針掛かりさせる。
 


3.前スラ(主に港に停泊する船間のタナ狙いに適している)

 @ きっかけ
    
   2006年の夏、宮崎県土々呂港にて、ヘチ狙いでアタリが出ず苦慮している時に、
   長友さんが駈け上りになった船間にカニを投げ込んでGetした。
   そこで、船の下に潜むチヌを狙い、ツブをスライダーさせて船間に投入すると、
   これが的中した。
   干潮時など、ヘチでアタリが出ない時、この釣り方は威力を発揮する事がある。

  
 A 仕掛け

   基本的に、1.ヘチスラと同じ仕掛けだが、遠目を狙う場合、竿は長めを使っ
   た方が楽。


 B 釣り方

   
A.予め狙うポイント投入分の糸を出し、ツブを狙いの場所よりやや遠目に投げ込む。

   B.ツブを狙いの場所まで引っ張り、潮に馴染ませた後、糸拭けを保ちながら狙いの
       ポイントに沈めていく。 殆どのアタリは、道糸が走り出す。

   C.アタリを感じたら、思い切り合わせる。

   D.掛けた魚は強烈に走るので、ロープ等をかわしながら出来るだけ早くリールを巻い
      て 取込む。
 


4. カニやイ貝団子・フジツボでの棚狙い−その1

 @ きっかけ
   
   大阪北港スリットや静岡での釣行時に、一緒に行った渡辺氏から教わった落と
   し方。
   以後、鹿児島などでも試してみると思いの他アタリがあったので最近は頻繁に
   この落とし方でやっている。

 A 仕掛け
     
     上記「2.直下狙い」と同じ。

 B 釣り方

   .予め狙う棚だけ糸を出しておく。

   
B..壁際にハリスの長さ(半ヒロ)だけ投入して数秒なじませる。

   C.潮上に道糸を置く様にして餌をフリーで落とし込む。

   D.アタリは水面に浮いた道糸が引き込まれるか、沈む前に止まるか、狙いの棚で糸
      が張った直後にでる事が多い。。

   E.アタリがあったら、思い切り合わせる。 

  C ワンポイント
    
   落とし込むスピードはオモリ任せの為、その時の状況でガンダマの選定がカギ
   となる。
 


5. イ貝団子・フジツボでの棚狙い−その2

 @ きっかけ
   
   宮崎県北でのオーバーハングでやっていた時、オーバーハング中には柱が多く、
   餌を食った瞬間に魚は一気に柱に突っ込み、何度も糸を切られてしまった。
    
   以後、道糸&ハリスを太くしてこの落とし方でやっている。

 A 仕掛け
     
     道色4号〜5号、ハリス号〜5号、50cm、チヌ針4号、ガン玉B〜2B。

 B 釣り方

   A.予め狙う棚(0.5ヒロ〜2ヒロ)糸を出しておく。

   B..壁際にハリスの長さだけ投入して数秒なじませる。

   C.フッと糸を緩めて50cm程度落とし込み、道糸が張る間際にまた50cm程度落とし
        込み、繰り返す。

   D.アタリは道糸が震えるか、一気に引っ手繰られる事が多い。

   E.アタリがあったら、思い切り合わせ、リールを左手で固定し糸を出さない様にして体
       ごと移動し、魚がオーバーハングに入るのを阻止する。
       
  C ワンポイント
    
   魚を水面に浮かせた後も、いきなりオーバーハング突っ込む事があるので要注意!